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2002年09月23(月曜日)
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デメーテル最終日体験記
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reported by タカサカ
最終日の仕事はオノヨーコSkyTVシール拾いから始まった。
薄曇りのなか青空のカケラを拾う。モクモクと。
枯れ葉の中から、砂の中から、アチコチに散らばるカケラを拾う。
ヨーコ作品を支える最底辺のスタッフの修行の姿が見られた。

人の流れは途切れることなく、けれど広い競馬場はいくらでもお客さまを飲み込んでいく。

午後1時。
インターゾーンでアフリカンドラムのライブ。
激しく打ち鳴らされるリズムは陽気で、なのに少し哀しく聞こえた。
今日は最終日。

スタッフたちの顔を見に会場へ。
晴れやかで、安堵の表情があり、けれどどこかさみしい。
明日にはなくなってしまう作品。
今、ここにあるというのに。なにか不思議だ。

夕方。
閉会式が始まる。
薪が組まれ、火がともされる。

最期のイベント、『デメーテル学校006』*が開かれる。
インターゾーンの壁が取り払われ、閉ざされた会場が解放された。

まだまだ閉場時間前だというのにスタッフもお客さまも入り乱れての打ち上げが緩やかに始まってしまった。

私もビールをゴクゴク飲んでから気が付いた。
午後6時30分。
まだデメーテルショップが開いているではないか。
私タカサカはショップ担当である。
急いでお店に戻る。

店の飾りも外されて殺風景。
あの日、商品であふれた棚は薄っぺらでガランとしていた。
終わり間近に到着したポストカードとクロカタログ。たくさん売れて良かった。

オリジナルグッズもあらかた売れた。良かった。

実はタカサカが作ったぐるぐる模様の『ぐるぐるTシャツ』も販売していたのだが、
なんと最期のグループのお客さまの一人が購入してくれた現場に居合わせた!
思わずタカサカは直接お礼を申し上げてしまった。感謝感謝。

午後7時を過ぎるころ、最後のお客さまをお見送り。
長いようで、短い思いでの出来上がりです。

打ち上げは更に盛り上がり、飛び込みにアフリカンドラムにファイヤーダンス。
火を中心にぐるりと輪になりみんな踊った。

いっぷくしに会場を巡る。
シネノマドのテントからロバートじいちゃんの朗読が聞こえる。
そんな暗闇も今日でおしまい。
サイさんのUFOが波打っているではないか。
走って近付くとスタッフが笑いながらのっかっているのが見えた。
ディレクターの芹沢さんも笑って見ていた。
それではタカサカも。
大波に揉まれるように上下に揺さぶられ、転がり、足をとられた。
みんな笑っていた。
じょじょに空気が抜けていき、解体式の始まり。
ハサミを渡され、みんな思い思いのトコロにハサミを入れた。
タカサカは額にいれて飾れる大きさに切り取った。
中には運動会のシートにするの?というぐらいに大きく担いでいく人もいた。 けれど巨大なUFOは切っても切ってもあるのだ。驚きだ。

たき火を囲むまったりとした時間。
みんな穏やかに見えた。
今日ある風景が明日にはなくなってしまう。
自分たちで無くしてしまうのだ。なんだか不思議な気分だった。

*デメーテル学校006
デメーテル総合ディレクター 芹沢高志
とかちのアートを考える会  佐野まさの
北海道立帯広美術館学芸課長 寺嶋弘道

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